赤外線写真のメリットを考える
赤外線写真のメリットは何だろう。
赤外線フィルタを使用すると、撮影時に水蒸気の影響が低下するので空のヌケが良くなるのはメリットだ。しかし植物の葉の色は白っぽくなるので表現としては不自然さがデメリットになる。
そういう意味で今回の写真のように無機物だけを被写体にする場合に向いているのかも知れない。
都心方向を赤外線写真で
週末写真を久しぶりに撮りに行こうと思ったけど、朝方曇天だったので諦めてしまった。最近赤外線フィルタを使用した写真撮りたい感が強まっているんだけど、あれって光量や空のヌケが結構重要な要因なのでどうしても快晴じゃないと足が向かないのであります。
これもG1Xで撮った赤外線写真。周辺光量落ちがはっきりわかるなあというところだ。上の雲はフレアっぽいけど、今のフィルタとの組み合わせだとレンズフードを取り付けできないのでこういう反射を押さえられないのがちょっともどかしい。
GR Digital4で赤外線写真
最初にリコーのGR Digital4用に赤外線フィルタを購入した頃に撮影した写真。多少色味は落としているが、公園の樹木の葉が白く描写されていることがよく判る一枚だと思う。信号機のLEDの輝きが目立つことや道路標識の色味が意外と通常の可視光線のイメージに近いのが面白い。
グレースケール化したものがこちら(下)。
コントラストなどいじると、かなり印象が異なってくる。
赤外線フィルタは安い買い物ではないので、ウチでもその後G1X/G3Xとカメラを買い換えたけどフィルタはついに買い増しはしていない。完全に趣味の領域だけどなかなか遊ぶには面白い。
都庁展望台+赤外線フィルタで
気軽に都内一円を展望できるスポットとして人気のある都庁展望台、ここにG1Xを持ち込んで赤外線フィルタで撮った一枚だ。
空が完全に黒くならないのがちょいと残念だが、それでもそこそこ明度差が出て良い味が出ていると思っている。
雷の形状
雷を撮影していると稲妻の形状に大きく異なる種類があることに気がついた。いわゆるポピュラーな稲妻型のもの。そして海棲動物のヒドラやイソギンチャクのように腕を広げるような形状のものだ。
上の写真はいかにも雷!という形状の稲妻型。雷雲から地表に向けてステップトリーダーと呼ばれる細かな枝(写真中にも多数写っている)を多数展開し、最初に接地した枝に大電流が流れるもの。
上の写真は腕を広げたようなちょっと異様な形状の型で、近くで見ると結構気持ち悪い。また、「腕」がかなり遠くまで伸びるようで発生源が遠くでも雷の「腕」は頭上まで届いている、ということがあって結構怖い。この雷を撮ったときは落雷地点から「腕」が数十キロメートルも伸びて撮影ポイント上空まで何度か来ていた。
ちなみに稲妻が赤いのは落雷地点が遠いのと、夕方でまだ空が明るかったため減光用にNDフィルターを使ったためだ。
この形状の違いについてしばらく疑問に思っていたが、先日、森北出版の『雷と雷雲の科学』を読んだところp67に疑問を解決する糸口になるだろう図が掲載されていた。
この本によると稲妻が雲から地上へ下降するか、あるいは地上から雲に向かって上昇するかによって分類され、さらに帯電状態で分けられ、都合4分類となっているとのことだった。
さっそく手持ちの写真を調べてみると、これら4分類のうち3つを写すことに成功していたようだ。
さきほどのいかにも稲妻というタイプは、「正帯電リーダー下降型」らしい。
イソギンチャクのような異様な形状の雷は「正帯電リーダー上昇型」らしい。
そしてたぶんこれは「負帯電リーダ下降型」ではないかと…
雷の形状から放電の形式が判るのはなかなか面白い。
西日を浴びる東京都心のパノラマ写真。
台風の風と雨で、塵や排気ガスが一掃された機会に撮ってみた。ちなみに画面左端が吉祥寺あたりで、そこから池袋を経て画面中央部が新宿、画面右端が渋谷周辺。
拡大画像(picasa)
ちなみにこちらは夕焼けの影富士。