撮影マニアックス

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街をミニチュアにする魔法のレンズ


ウチにある重くてデカイレンズの1つがこのARSAT30というレンズ。ユーラシア大陸遙か遠く、ウクライナの首都キエフで作られたハッセルブラッド互換対角魚眼レンズだ。レンズの重量は1.2kgで、EOS 5D2と合わせるとそれだけで2kgを越えるため、持って歩くだけ苦行という恐ろしいレンズでもある。ただ、元々中判カメラ用レンズということでEOS 5D2など135版カメラで使う場合は中心部の画質の良いところをメインで使うため、色ノリ解像感共にとてもいい感じだ。苦行に耐えて写すだけの理由は充分にある。ちなみにマウントはペンタコン6でEOSで使う場合はマウントアダプターが必要になる。このマウントアダプターになぜかティルト機能が付いたモノがあり、組み合わせると"あの本城直季さん風ミニチュア風景写真”を写せるというわけだ。

今年の春に手に入れ、あちこち持って歩いたが、なかなかいい案配で写すことができない。先日も1/1ガンダムをミニチュア風に写そう!と静岡に意気込んで持って行ったがどうしてもイイ感じには撮れず、自分的に没orz。ミニチュア風に写す、というのはセンスと腕を相当要求するジャンルだなあ、と痛感。
と泣き言だらけだが、まあ、それっぽく見えるサンプル的なものを2枚ほど。

まずはカレッタ汐留より写した浜離宮から築地市場方面をご覧頂きたい。よりミニチュア効果が高まるようにコントラストと彩度を高くしているせいもあるが、見事に立派な庭園もスポンジ樹木やシーナリーパウダーの芝のような安っぽいジオラマ風に(笑)。

Canon EOS 5D MarkIIおよびARSAT 30&ペンタコン6→EOSマウントアダプター使用  シャッター速度1/800秒 F3.5 焦点距離30mm ISO1600 フォトレタッチCapture NX 2使用


お次は都庁から西方世田谷方面を写したモノ。高層ビルの足下に広がる住宅街と公園がジオラマのようだ。なお、画像が強烈に歪んでいるのは地球が丸いから…ではなく魚眼レンズの樽型歪みのせいだ。

Canon EOS 5D MarkIIおよびARSAT 30&ペンタコン6→EOSマウントアダプター使用  シャッター速度1/500秒 F3.5 焦点距離30mm ISO2000 フォトレタッチCapture NX 2使用


せっかくEOSで使っているのだから、今後はチルト機能を使った動画も撮ってみたいところ。ただ、ウチのパソコンはロートルで動画編集をこなすだけのパワーが無いので当面難しそう。ちなみに最近はティルトレンズを持っていなくてもオリンパスEP-2のように普通のレンズとカメラ内蔵のソフトウェアだけでそれっぽい画像を作ることもできる。iPhoneでもTiltShift Generatorという同様な写真を作るアプリが登場しているので、iPhoneユーザーは気軽に試して見たらどうだろう。

なお、本城さんのミニチュア風作品写真集は下記に。